第14章 You got drunk/跡部景吾 3/29更新
「うん、そうそう!!分かるよー」
「まったく、困るよ。彼氏の我が儘もさ」
明日は、会社も休み
久しぶりに友だちとガールズトークを満喫したくて、お泊まりにきているの
まあ、主に彼氏のグチの言い合いっこなんだけどね
友だちの彼氏もなかなか
我が儘らしい
でも、私の彼氏よりはマシだよ
なんていったって
私の彼氏は、オレ様
地球は、自分中心に動いていると思っているヤツだから
call call……
私のスマホが、鳴りだす
画面をみると
「……景吾だ」
今日は、忍足くん達と呑んでいた筈
なんで電話を?
「、出なくていいの?」
「ごめんね」
友だちに一言、謝り
「もしもし?」
『、今から来い!!』
「はあ!?」
なんで今から行かなきゃいけないんだよ
「やだ。行かない」
『あーん?』
あからさまに不機嫌な声の景吾
耳をすませば、楽しそうに騒いでいる声が聞こえてくる
『に会いたいンだよ』
甘えたような響きを持つ声に
一瞬、くらっとしたけど
『くくっ……』
笑いを抑えようとしているのに気付き
「酔ってるでしょ?」
『はっ。オレ様が酔うわけねえだろ』
いや
テンション、高いし
『いいから、来い!!』
普段よりも高く大きな声
酔っ払いの相手なんかするワケないじゃないのよ
私にだって、都合だってあるし
そうそう思い通りになんか、ならないわよ
「行かないよ。じゃあね」
『おいっ!……』
終了ボタンをタップして、スマホをテーブルの上に置く
「行かなくていいの?彼氏でしょう?」
からかうように笑いながら、私を見ている友だちにため息混じりに
「いいんだよ。スルーするの」
会社に入ってからの友だちだから、跡部景吾という人間が、わかっていない
アイツの我が儘に付き合ってたまるか
それに友だちとのガールズトークのが
先約なんだから