第1章 苦しみの時間
said
お母さんもお父さんも私の事なんて見てはくれない。
だったら、娘でいることもないだろう。
「私についてきても、いいことないよ?」
桜井「よろしいです。給料は仕事の方でも貰えますから。」
「あーっ、給料目当てだ!」
桜井「あっ、いえっ。決してそういうわけでは...」
「ふふっ。まぁ、いいや。お金だけ振り込んでもーらお。」
桜井「それが、父上様が...私についてこないと、金は振り込まん。...と。」
「えっ?」
何それ...
縁を切ろうと思ってたのに...
「...どう...しよう...」
めんどくさい事になったぞ。
「お金は大事だよね。」
...しょうがない。どうせ家に帰ってこないんだし。日常は変わらないか。
「わかった。...あっ!言葉...!」
ちゃんした言葉使わないと...
桜井「気づいておりましたよ。お嬢様が必死に私といるときに言葉遣いを直していること。」
「えっ!?」
桜井「私はいいと思いますよ。ありのままの自分で。」
「...ありがとう!」