第2章 沖田総司
「頬を冷やさなくては・・・いらっしゃい」
「あっ!彩音さん!!」
総司は慌てて後についていく。
そうして井戸の前にたどり着く。
そこで汚れた手拭いをきれいに洗ってよく冷えた所で総司の頬にそっと当てた。
「痛かったでしょう・・・?ごめんなさいね・・・」
私は暫くそのまま俯いていた。
「彩音さんだって、辛かったでしょう・・・?」
「え・・・?」
思わず総司を見つめると総司も見つめ返した。
「僕だって辛かったんだから彩音さんだって辛かったでしょう?」
「あ・・・」
「泣くくらい辛かったんでしょ?」
「っ、うん・・・そうだね・・・ごめんね、心配させちゃったかな・・・?」
優しく頭を撫でると立ち上がった。
「そろそろ仕事しないと・・・総司、お握り食べ終わったら私がいくまで休んでなさい」
「でも僕は草むしりしなきゃいけないんです」
「それは私がやっておくから今日は休みなさい」
総司は悩んだ末に頷くと部屋に戻った。