第26章 ♡Story23♡ 熱愛疑惑は白or黒?
そして、渋々戻っていく生徒達。
「......これなら、いくらか集中できるね。」
「そうですね。先程はありがとうございました、立花さん。」
「別に俺は思った事を言ったまでだ。あとは北山先生達にお礼を言いな?」
団司はそう言うと、まだいる太輔と宏光のほうに視線を送った。
百合も釣られるよう同じ方に視線を向けた。
「俺らは当たり前のことをしただけだよ(笑)
あのままだと生徒達、ずっと居座りそうだったしね。
ね!藤ヶ谷先生?」
「そうですね(苦笑)
じゃあ百合、後はNG出さないよう頑張れよ。」
「うん、ありがとう!私頑張る!」
「......(微笑)」
「......(微笑)」
お互い微笑みあう二人。
ボソッ
「何であの二人、あんな雰囲気良いんだろ......」
不思議そうに二人を見る徹平。
ボソッ
「俺が知るかよ......俺らは、戻るぞ。」
ボソッ
「へーい......」
徹平と団司は再び自分の持ち場に戻って行った。
「そろそろ撮影を再開しまーす!」
「「ぁはーい!」」
スタッフに呼ばれ、百合と柊は返事をする。
「百合ちゃん、そろそろ戻ろうか。」
「はい!じゃあまた後でね!」
「あぁ。がんばれよ、百合(微笑)」
コクッ
「......(微笑)」
小さく頷いた後、百合は柊と共に現場へ戻って行った。
「もうすっかりリア充カップルですね(笑)」
「っうるさいです......俺らも、仕事に戻りますよ。」
「はーい(笑)」
太輔と宏光も、職員室へと戻って行った。
そして百合は、
いつもと同じように自然な演技をしたまま今日の撮影を終えた。