第6章 二日目 ー夜ー
宮地side
森山「宮地。なぜ俺達は、大量にカキフライを食べなければならない」
宮地「目の前のカキフライを食いたまえ。カキフライは君の全ての疑問に答えてくれるだろう」
森山「答えてない!そしてそれはラインホルト=メスナーの名言をパクったモンだろ!」
伊月「……」
宮地「ホラ!俊は優しいから黙って食べてんだよ!」
森山「登山家の名言をパクったヤツが偉そうに言う事じゃねえ!」
その時俊が、さっきまでの食欲はどこへやら、ぱちんと箸を置いた。
宮地「どうした?森山の話聞いて気持ち悪くなったか?」
森山「なんで俺が原因なんだ!明らかにカキフライだろ!」
伊月「……違う」
森山「ほーら見ろ!カキフライじゃねーか!」
宮地「じゃああれか、森山の存在自体が気持ち悪いか」
森山「だからカキフライ!」
伊月「……」
伊月は、黙って頷いた。
宮地「……え?マジ?」
森山「いっ、いづ、伊月……!」
森山の声は震えていた。
宮地「俺も冗談で言ったんだけど、マジなのか……」