第3章 【仲間達と義妹】

烏野高校男子排球部所属の生徒には差はあれど縁下美沙は彼らに受け入れられていた。

1年マネージャーの谷地仁花は同じクラスで美沙と席が隣になった縁で親しくなり、最初は美沙から縁下力が義兄であると聞いて慌てふためいたが何かと美沙の相談にも乗ってくれていたり逆に美沙が谷地を落ち着かせたりとよい関係になっていた。

力と同じクラスの成田一仁と2年2組の木下久志は谷地を除けば他より早く力から話を聞いていて、驚きはしたものの状況を受け入れた。力がなかなか美沙と馴染めないと悩んだ時、成田はとりあえずもっと会話しようと助言し木下は美沙がスマホに強いと聞いて面白がった。

谷地以外の1年は反応が様々でまず日向翔陽は即美沙を友達と認識、縁下だと先輩呼び捨てみたいで嫌だから美沙と呼んでいいかと聞いて本人の承諾を得た。

影山飛雄は若干戸惑っていたが縁下さんの妹なら別に拒否る理由はないとした。ただし細っこい様を見てその腕よく折れないなと余計なことを言い、美沙にやかましわと返された。

月島蛍は編入タイミングから美沙を訳ありなのではと疑っていたことを匂わせ、その濃い言動に呆れている節はあるが特に美沙本人を嫌悪している様子はなく適当な距離を置いていた。

山口忠は5組の編入生がまさかの先輩の義妹であることに谷地と同じくらい動揺したがとりあえず新しい知人として受け入れた。