第42章 独りの焦燥
梢
「暦は、どう思うっスか?」
暦
「龍先輩…さっき、トス呼んでなかった…」
梢
「え?…いやいや、トス呼ぶ呼ばないじゃなくさ、連続サーブミスとドシャットの話をだね…」
暦
「だって…今までそんな事無かったし…龍先輩がトス呼ばないなんて事…」
龍先輩、そこまでテンション落ちちゃったの⁉︎
ここは、私も声を出して─
田中
「フンヌァァア!!!(ビターーン‼︎」
突然、龍先輩の唸り声と何かを叩いた音が聞こえた。
なんの音⁉︎
烏野のベンチを見れば、龍先輩は皆に頭を下げていた。
あ、龍先輩…なんかテンション戻ってる…?
梢
「漢の宣言って感じがしてカッコイイっスね!なんて言ってんだろ⁉︎聞きたい!」
暦
「なんか、んがーーって聞こえるんだけど…」
でも…
暦
「全然落ち込んで無かった…やっぱ龍先輩って凄い!」