第40章 灰色のジャージ
帰りのバス
武田
「…静かですねえ…」
運転席の武田先生が呟いた。
車内には、皆の寝息や鼾のみが鳴っていて、行きしとは比べ物にならないくらいに静かだ。
烏養
「2試合したしな。どっちもストレートで勝ったから、まだマシだけど」
暦
「でも伊達工戦では、相当疲労したと思いますよ」
観客席に居た私ですら、気力消耗してる訳だし。
烏養
「だろうな(苦笑」
武田
「鳴宮さんも起きてましたか」
暦
「はい」
少し眠たいけど…
烏養
「明日以降も勝てば、日に2試合な上、相手は強くなっていく。毎回、気合入れ直さねぇとな」
武田
「ハイ…」
暦
「そうですね…」
武田
「…さて、そろそろ皆を起こさないと…」