第4章 レシーブ練習
暦
「は⁉︎何でキャッチしてるの⁉︎普通そのまま練習に繋ぐでしょ!」
影山
「いや…お前…」
鳴宮は、偶々じゃなく…“普通に”レシーブしていた。
暦
「“いや”じゃない‼︎何の為に影山君に向けて返したと思って…」
木が視界の端を遮る位置で、ある程度勢いのあったボールを、“狙って”俺の居る位置にレシーブしていた。
レシーブする直前に見た、鳴宮の強気な笑みを思い出す。
暦
「…あ」
影山
「お前、今のは…」
俺は、それを前にも見た事がある…筈だ。
日向
「鳴宮‼︎」
日向が走り出し、俺も鳴宮の元に向かう。
影山
「鳴宮…暦…」
女バレの選手だって、有名な奴なら何度か雑誌で見てる。
鳴宮もそうなら、名前聞いた気がするのも、あの笑顔を見た気がするのも、説明がつく。
なのに、何で思い出せないんだ…⁉︎