第19章 憧憬と羨望
オレンジ頭君、見事なスライディングですな。
嶋田
「わはは!みたか!」
滝ノ上
「大人気無ぇーっ」
誠先輩楽しそう…意地悪いな〜。
武田
「んんんっ⁉︎なんですかっ⁉︎特に凄い威力のサーブって感じじゃあないようでしたけど…」
梢
「ジャンプフローターサーブっスよ。無回転サーブとも呼ばれます」
武田
「無回転サーブ⁇」
梢
「無回転で打つ事で球の軌道がブレるんですよ。急に曲がったり落ちたりと」
武田
「ま…魔球みたいですね…!格好良い…!」
烏養
「サッカーでよ、“ブレ球”って聞いた事ねえ?あれと同じだよ。因みにボールの種類によってブレ方が違ってくる。今日使ってんのは、ブレ難い方で─」
武田
「あっ、ちょっ、ちょっと待って、今メモをっ」
ジャンプフローターサーブ…暦も得意だった。
暦は、どんな思いで見てんのかね〜…