第16章 小さくて大きな人
西谷
「?何でそんな自身無さげに言うんだ?」
日向
「…“エース!”とか“守護神!”とか“司令塔!”とかと比べて、何かパッとしないっていうか…」
そうかな?私は、良いと思うんだけどな〜…
西谷
「呼び方なんて関係無ぇだろ」
日向
「でも、」
西谷
「お前の囮のお陰で誰かのスパイクが決まるなら、お前のポジションだって、重要さは変わんねぇよ。『エース』とも『守護神』とも『司令塔』ともな」
飛雄と龍先輩と私は、ウンウンと頷いた。
日向
「…………ハイ」
西谷
「まあ俺、お前の出てる試合見てねぇし、その囮がショボかったら意味無えけどな!」
暦
「凄いんですよ、翔陽の囮!」
西谷
「そうなのか⁉︎」
暦
「はい!口で説明したら、その凄さが陰るくらいの凄さです!」
西谷
「そんな凄いのか⁉︎早く見てみてぇな‼︎」