第7章 新人戦─3対3─
日向
「だから、不利とか不向きとか関係ないんだ」
日向君が、自身の胸に手を当てる。
日向
「この身体で戦って、勝って勝って、もっといっぱいコートに居たい!」
影山
「───…!」
日向君のその気持ちは、影山君もきっと同じ。
月島
「…だから、その方法が無いんでしょ。精神論じゃないんだから、〝キモチ〟で身長差が埋まんの?守備専門(リベロ)になるならハナシは別だけど」
日向君は悔しそうな顔をする。
影山
「………」
身長差を埋めるだけが勝ち筋じゃない…なんて、私が簡単に言える訳ないけど。
影山
「…………スパイカーの前の壁を切り開く…」
影山君が、日向君の隣に立った。
日向
「?」
影山
「その為のセッターだ」
私は、影山君の言葉に、一人で頷いた。
勝利に貪欲な人は強いって…私はそれを知ってるから。