第7章 新人戦─3対3─
〜暦 side〜
日向
(決めてやる!!!)
バチッ
日向君のスパイクは、月島君にシャットアウトされてしまった。
月島
「昨日もビックリしたけど、君よく跳ぶねぇ!それであとほぉ〜〜んの30cm程身長があれば、スーパースターだったかもね」
皮肉屋の言葉にムカつきながらも、私は心配で日向君を見ていた。
心配な理由は、菅原先輩や田中先輩に聞いたから…去年の中総体、影山君と日向君の試合の事を。
その試合で日向君は、殆どのスパイクを相手ブロックに止められてしまったらしい。
日向
(ここにも、また…高い高い壁…)
影山君にトスを上げて貰えても、自分のスパイクが通らないんじゃ…
ブロックに勝つには、越えるか、破るか、掻い潜るか…
日向
(デカくたって相手は一人…次は決める!)
共通して必要なのは、諦めないという気力。
日向
「も、もう一本‼︎」
ブロックは“壁”…打ち勝つ事が、大事なもの。