第47章 空気と流れ

〜暦 side〜


忠が、コートの中に入った。


山口
（“こっち側”は気温が違うみたいだ…！）


味方の熱気や相手のプレッシャーに、気圧されないと良いんだけど…


田中
「オオウ、大抜擢じゃねーか山口！」


山口
「ハッひ！」


田中
「一発行ったれ山口！」


影山
「ナイッサ」


東峰
「ナッ、ナイッサ、きっ、きらっ、気楽に行けよっ」


澤村
「旭、気楽の意味分かってるか？」


ここから見た感じ、中の皆はあまり緊張してないのかな…？


田中
（うおお〜、このタイミングは誰だってビビるわ〜…(ドキドキ）


東峰
（これが高校初試合初サーブとか心臓出る！口から出る！コーチドSか！(ドキドキ）


澤村
（こっちも緊張する…いかん、山口に伝わる！平常心…(ドキドキ）


いや、やっぱ緊張してるっぽい！