第46章 チームの希求
武田
「…きっと100%の実力を出した時、チームとして強いのは青城なんでしょう。でも、それが70%に落ちたり、はたまた120%に跳ね上がったり、勝負ってそういうものじゃないですか?
そして烏野には、皆の攻撃力を120%にする為の〝最強の囮〟が居ます」
梢
「…うわ〜…暦見てみ、日向君めっちゃ昂ってるよ」
暦
「とっくに気付いてるよ」
翔陽が無意識にウォームアップゾーンから出てるのを、忠が引き戻してる。
暦
「翔陽、よくああなるし……気持ちも分かるし」
ボールに触りたい、スパイクを打ちたい、コートに立ちたい、痺れるような空気に触れたい…そんな欲求。
山口
(…………良いな。俺も、早くここから出てみたい)
ドルッ
「松川ナイスキーッ」
一静さんにスパイクを決められた。
田中
「フッ」
ガガッ
その後すぐ、龍先輩がブロックアウトで獲り返した。
田中
「うォォオらっしゃアァァア!!!」
暦
「龍先輩ナイスキー‼︎」