第44章 二人の渇望
〜菅原 side〜
日向
「一本!」
─だんだん、自分の首が絞まって行く様に感じる。
でも、不思議と落ち着いている。
まだ、焦りに集中が乱されていない。
理由は、きっと〝目的〟がハッキリしているからだ。
〜影山 side〜
影山
「………」
自分がベンチに下げられるって事は、自分が用済みだと言われた証拠だと思っていた。
“お前、もうベンチ下がれ”
実際、あん時はそうだったんだと思う。
“でも、今は後ろにお前が控えてる。凄く頼もしい”
俺と菅原さんの出来る事は違えけど…多分、〝目的〟は同じだ。