第44章 二人の渇望
及川さんのサーブを切った後…試合は、シーソーゲームになってる。
バチッ タンッ
東峰先輩のスパイクが、金田一君の手に当たってコートの外に落ちた。
梢
「おー、ブロックアウト」
暦
「ナイスー‼︎」
田中
「旭さんナイス‼︎」
これで、13対14で烏野のリード…けど、
烏養
(ブロックしっかりついて来るな…)
菅原
「………」
点を取れても、その度にストレスが重なってるような気がする。
点差もあって無いようなものだし…
梢
「一本、攻撃が気持ち良く決まれば、拭えそうなんスけどね〜」
そうなんだけど…
暦
「それが難しいんだよ…」
こういう均衡は、崩れたその時に流れが出来やすい…乗れればチャンス…けどそれは、相手もまた然り、なんだ。