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【ヘタリア】周波数0325【APH】

第41章 暗鬼による確信による、


エドに引っ張られ駆け出す。

飛びこんだのは、小さな雑木林だ。

エドは木を指さし、次に自分の唇に人差し指をあてた。

木に身を隠せということらしい。

ぶんぶんと頷きながら、しゃがんで身を隠す。

なに? エドも誰かに追われてるとか?

エドも同じように体をかがめて、周囲を警戒した。

それから、さっきまで立っていた場所を睨みながら、携帯を取り出す。

ディスプレイも見ずタッチすると、携帯を耳にあてた。

「車を頼むよ」

名乗りもせずエドは言った。

彼の視線の先――数十メートル先を追いかけると、一人の男がいた。

とりたてて変なところはない。

携帯を片手にした、スーツ姿の、なんの変哲もない一般人に見える。

一般人(?)は通話をしながら、さりげなく周囲をキョロキョロ見ていた。

エドがこれだけ警戒しているんだから、なにかしらヤバイ人なんだろうけど……スパイとか? まさか暗殺者とか!?

「やっぱりあれの通りだった。“情報は正しかった”……」

どこか苦しそうな、声をひそめた呟きがエドの口からもれる。

エドは腕時計を見て、それから私に目線をうつした。

「エド?」

「本当に、現れるなんて……」
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