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【ヘタリア】周波数0325【APH】

第38章 ゼロ地点の結界より





◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

空腹を感じた香は、読書を一旦中断することにした。

ヨンスを見ると、ぶっ続けで集中している。

「ちょいhungryじゃね?」

「あーたしかにお腹すいたんだぜ」

「なんかとってくる的な」

「おー頼むんだぜ!」

嬉しそうなヨンスの声をあとに、台所へ向かった。

この家の探索はあらかた済ませたが、事態を解決に向かわせるようなものは、特に発見できなかった。

食材が並ぶ棚を眺めながら、ここへ来て何時間たったのか考える。

食糧が尽きるまでに、ここから脱出(?)できるのだろうか。


カップめんをふたつ手に取り、お湯を入れて部屋に戻る。

戻ってきた香に気づき、ヨンスがPCの前からテーブルに移動した。

カップめんができあがるのを待っている間、なんとなく、ふたりとも無言になった。

ヨンスはなにか考え込むような表情をみせている。

おそらく、自分も同じような顔をしているだろうと、香は思った。

「……先生、心配してんだろうな」

ぽつりと、呟きがもれる。

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