第2章 初めてのコスプレ
美香は「きもーい」って言ってたけど、私はなぜか彼のことが気になって仕方なくて、美香を誘ってチラシのイベントに行った。
京ちゃんのくれたチャイナ服に、定番のお団子で。
そんな私を見つけた時の京ちゃんの顔はずっと忘れない。
目を見開いてしばらく私を見つめた後、頬を染めてはにかんだんだ。可愛いかったなぁ、京ちゃん。
それからずっと、私は京ちゃんが大好きなんだ。
といってもいきなり付き合ったわけじゃなくて、何度か服をもらってイベントで会って、やっと連絡先の交換をするぐらいのスローペース。
だって高校1年生だった私は今まで彼氏なんていなかったし、京ちゃんが初恋だったからどうすればいいのかわからなかったの。
京ちゃんもあんまり、恋愛には慣れてなさそうだったし。