第2章 初めてのコスプレ
ほっとしたように京ちゃんも笑う。何となく恥ずかしくて体育座りをしながら布団を引っ張ったら、真っ赤なシーツの染みが目に飛び込んできてびっくりした。
でも私よりも狼狽していたのは京ちゃんで、「せ、生理用品買ってくる!!」ってスウェットにヨレヨレのTシャツで飛び出して行ってしまった。
そのまま10分経っても20分経っても帰って来ない。
薬局は歩いて5分、かからなかったと思うんだけどな。
仕方なくサンタ服のままノーパンで洗濯機を回していると、ドアが大きな音をたてて開いて、息を切らした京ちゃんが駆け込んできた。
「ごめん!これっ」って渡してきたのは『尿取りパット』
「これ、違うよ……」って言ったら、「店員さんの目が怖くて買えなかった」って項垂れた。