第5章 悲惨な過去
「秋月グループの社長。
俺の父親のところついてきてくれるか?」
「うん」
幼い頃にお母さんが
伝えられなかった気持ち
…私は知らなければいけない
「いい子だ」
そういって亮は私の頭を
大きな手で優しくなでた。
亮が私をつれて歩いた先には
大きな扉の前。
亮は息を吸って
コンコン、と2回ノックし、
「亮です。お話があります。
少しお時間をいただけないでしょうか」
どうぞ、と声がする
この声の持ち主が
秋月グループのトップ…。
「失礼します」
亮にエスコートされ、
緊張しながら扉の向こうに入った。