第2章 スイートルーム
「はぁ…っ、雪人、ごめんね…」
全身が熱い
「いいえ、普段もっと迷惑
かけられてますので、
これしきのこと何もございません」
私のおでこに冷水で冷やした
タオルをあて、淡々と話す雪人。
もっと迷惑かけられてるって…
「くすっ…そんな顔しないでください
冗談ですよ」
雪人が笑った、レア種だ…
ってゆうか私顔にでてた!?
まぁ、そんなこんなで
私はあのあと、ヒートアップして
熱を出した。
みんな優しさなのか狙ってるだけなのか
なんなのか、少し倒れただけで、
お花、お菓子、果物、
たくさんのものをくれた。
「では、ゆっくりお休みください」
「うん、ありがとうね」
用事が終わった雪人は部屋からでた
(早く治さないと…
ほんとみんな、すごいなぁ…
みんながみんなお金持ちって)
(あ…これ…)
私が目に付いたものは
私が昔から熱が出た時に
いつも食べていた、桃だった。
(差出人は…と)
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環奈さん
あなたみたいな女性と
お知り合いになれて嬉しいです。
身体は大丈夫ですか?
突然のことで身体が驚いたのでしょう。
大変でしたね。
桃、良かったら冷やして食べてください。
なんとなく環奈さんな感じがして
つい選んでしまいました。
お気に召してくれると嬉しいです。
それじゃ、また。
渋谷誠二
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というメモがついていて
綺麗で読みやすい字で書かれていた
渋谷くん、お金持ちなのに
桃って、意外と気が合うのかな
外見から想像できそうで、
できないような…
でも案外いい人なのかな