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干支様あなたの番ですよ!

第1章 お神酒でもダメで


「ん…ん?こんなに広かったっけ?」

勢い良く体を起こして見えた部屋は、寝る前よりももっと広く感じた。

「んん?こんな布団だったかな?」

真っ白な布団。本当に真っ白な。

「あぁ、急に起きたからかまた気持ち悪くなってきた…」

もう一度、眼が覚めるまで寝ていようか。

…気持ち悪い

なんだか、この気持ち悪さはお酒の所為ではない気がした


スパァーンッ!!!

勢い良く障子が開く。何事⁈

「…おばあちゃん、私はもう少し寝ているよ。まだ、気持ち悪いんだ、寝かせてね」

「ん?俺がお前のおばあちゃん??何言ってんだ!俺は男だぞ!」

…え、あの、私の親せきに、そんな金髪頭はいませんよ⁈

「だ、だ誰ですかあなた!不法侵入ですか!警察呼びますよ!」

「はぁ?不法侵入?ここは'俺らの家'、つーか警察って何だよ」

こ、こいつ、おばあちゃんの家を乗っ取るつもりだな

「最近の若者は警察も知らないんですか!」

「若者って、お前…俺の方が何百年も歳上だよ!」

「は?何百年?」


この人頭がいかれてるね。人間80年生きれば良いの!
っておばあちゃんが言ってたの!


「はぁ、あなた、何百年も生きるなんて神様や人魚くらいよ」

「何言ってんだ、俺がその神様だっつーの!」

「はぁ?」 「あ''ぁ!!」

ヒィイッ…この人、やっぱりおかしい、自分が神様だなんて、おかしい!

まず、神様なんて、目に見えるものじゃないわよ

「(もう…おばあちゃんはどこなの)」

ドタドタドタ

神様だとか不法侵入で口論になっていると、部屋の外が騒がしくなってきた

スパァーンッ!

「もっとましな開け方は出来ないの?!」

皆んなお正月で浮かれて頭ハッピールンルン何だわ

「…まったく、五月蝿いですよ、あなた達」

「本当…まぁ、元気な女の子で良かったわ!」

勢い良く障子を開けたのは

深緑色をした髪の眼鏡の男の人と、明るい茶色のロングヘアのお姉さん。

…お姉さんなんか、その、ボン・キュ・ボンで、羨ましい限りでございます。


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