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歌詞って詩って

第33章 孤独。



ずっと一人がいいと思ってた。

一人が楽だと思ってた。

ほっといてくれと思ってた。

だけど違うんだ。

本当に辛くなった時縋りたくなってしまう。
誰でもいいから側にいてよ。

願ってしまう。

大好きな曲を聞いてもダメなんだ。
どうしても雲が晴れなくて。
どうしても青空が見えなくて。

眩しさに目を細めた頃が懐かしく思える。

雨が降っても必ず太陽は僕を見つけてくれたのに。
今は真っ暗だ。
雲が僕ごと隠してしまう。

僕だけじゃ、はらえなくなってしまった。
僕だけじゃ、太陽を見つけにもいけなくなってしまった。

誰か。誰か。
僕のそばにいてよ。

今更かと言われても、ダメなんだ。
僕だけじゃダメなんだ。

僕の手をとって。
お願いだから強く握って抱きしめて。

この世界は僕一人には広すぎる。
自分自身を慰め続けるのはもう疲れたよ。

たった一人で縮こまっているのはもう嫌だよ。

叫んでも叫んでも、音が無い世界では無意味なんだ。
泣いても泣いても、闇しかない世界では無意味なんだ。

この世界は狂ってると思ってた。
今は狂った世界すら愛おしい。

ガラクタになってしまった僕を拾って。
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