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歌詞って詩って

第27章 自分嫌いはダメですか。



こんな自分、嫌いです。

この顔が嫌いです。

この声が嫌いです。

この身体が嫌いです。

この性格が嫌いです。

このしゃべり方が嫌いです。

この笑い方が嫌いです。


こんな自分、好きです。

この…


何もない。
好きなところなんて何もない。

全部嫌いだ。全部嫌いだ。


君は自分が好きだと言った。
それが羨ましくてたまらなかった。

その自信は…どこからくるの?

君のすべてが、私には・僕には、輝いて見える。
すべてが正解に見える。

僕のすることは全部不正解。
何も正しくない。

ただ周りの人を不快にさせてしまう。

こんな自分嫌いだ。

頭の中が「嫌い」で真っ暗になる。

とうとう何も感じなくなった。

プツンと、糸が切れた。

身体を覆う浮遊感。

頭の中には「嫌い」はなくて、

「楽になれる」

これしかなかった。

微笑み、落ちる。

落ちる。

落ちる。

落ちる。

ぎゅっと。ほのかに暖かいナニカ。

浮遊感じゃない。別のナニカ。

身体を覆う。包み込む。ナニカ。

真っ暗で、もう何も見えなかったはずの目の中に、
やんわりとした光が見えた。

『君』

だった。
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