第24章 ごきげんうかがい
「もう友達でしょ」
言われたとき嬉しかった。
「君とは仲良くなれそう」
自分もそう思った。
「どんどん話しかけてきて!」
話しかけてた。
でもね。でも、違ったんだ。
最初だけだったんだ。
もう、君に話しかけられなくなっちゃった。
わかってるんだ。
直接言わないけど、迷惑なんでしょう?
正直に言ってほしい。
君の迷惑になりたくない。
迷惑なのに、ズケズケと踏み込みたくない。
君にこれ以上、嫌われたくない。
話せなくなるのは嫌だ。
でもそれ以上に、これ以上嫌われるのは嫌だ。
嫌われたくない。嫌われたくない。
僕は何をしたんだろうか。
君の癪に障ることをしてしまったんだろう。
あぁ、僕はきっと察せなかったんだ。
君の中で、僕が迷惑になる瞬間を見逃したんだ。
もうどんなに取り繕っても、ごきげんうかがいにしか見えないな。
ごきげんうかがいは、バレないようにしないと意味がない。
友達。
嬉しかったのに。
僕から切ってしまったのか。