第17章 藁人形
コツン、コツン、
真っ暗な空間に音が響く。
コツン、コツン、
すすり泣きと共に。
その正体は、私。
藁人形に貼ってある写真は、私。
憎くて憎くてたまらない。
こんな自分消えろと思う。
消えたいって思う。
でもできないから。
私は、できないから。
私は私に釘を打つ。
コツン、コツン、
藁人形を打つ釘は、いつの間にか自分を打っていた。
構わない。
こんな自分嫌い。
誰も助けてくれないって思いながら、助けないでって言ってる自分が嫌い。
私は、どうしてほしいの?
自分で自分が嫌。
コツン、コツン、
憎い自分を呪いたくて、
今日も自分に釘を打つ。