第18章 それぞれの道
乃愛sade
「小原さん、これお願いしていいかな?」
「はい!分かりました〜!」
近藤さんから書類を受け取ると、付箋に
今晩、飯行かない?
と書いてあった
近藤さんを見ると、
「仕事終わるの待ってるから」
と言って、行ってしまった
実は、近藤さんとはあたしが入社してから
ずっとあたしにアプローチをしてくる
近藤さんは、嫌いではないけど
翔くんと別れてからどうも恋愛しようと思えない
近藤さんは、顔はイケメンだし、優しいから
女の看護師や事務員はみんな近藤さんにメロメロ
あたしは、周りに僻まれるくらいだ
私以外の事務員が帰った後、
近藤さんが私のとこまで来た
「そろそろ終わりそう?」
「ちょうど今終わったところです」
「よし、じゃ行こっか!」
近藤さんの運転で居酒屋まで行った
そこの居酒屋は、一つ一つ隔離されており
くつろげる小さな個室になっていた
「じゃ、乾杯!」
近藤さんの一言から仕事の話やたわいもない話をした
「いや、あたしーペーパーだから運転できないんですよ〜」
あたしはすぐお酒に酔ってしまった
「そんな言ってたら、ずっと運転できないよ?笑」
「ん〜、その時は近藤さん来てもらう笑」
「そんな乃愛ちゃんから言われたら断れないわー笑」
「冗談ですよ〜」
「乃愛ちゃん、そろそろ俺と付き合ってみない?」
「えー?」
「結構俺、マジな方で言ってんだけどさ笑」
近藤さんを見ると確かに真剣だった
「今は俺の事好きじゃなくてもいいから。。」
あたしは、返事に困ってしまった
「前の彼氏忘れられないなら、乃愛ちゃんが忘れてしまうくらい、俺に夢中でしょーがないくらいにしてやるからさ」
「近藤さん。。」
それから、あたしたちはお付き合いをすることになった