第7章 止められない。*智*side
〈それでは…皆さんお待たせしました〉
――…構内アナウンスで流れてくる
お姉さんの声。
それすらも幻聴に聞こえるほど、
俺はちゃんに集中してた。
『大野さん?』
かき氷をくれないオイラが
焦れったいのか顔を覗き込んでくる。
「あ~ん…ってほれ」
『え?……無理です///』
スプーンにかき氷をすくって
そう要求するけど照れてる彼女
「やってよ~!
オイラのこと心配させた罰」
『心配…してくれてたんです…か?』
そう言って上目遣いで俺を見てくる。
だから、それ…ダメだって…
〈お待ちかねの打ち上げ花火…〉