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いちご味の恋
第27章 会いたかった。
ミーンミーンミーン…
『はぁ・・』
暑い夏がまた来た。
蝉は井戸端会議でもしてるみたい。
すごい、うるさくて・・
こんなに暑いのにあたしは、
海に一人で来てる。
携帯を開いては“大野さん”
という名前を指で触って・・
彼が嫌だと言った“黒のビキニ”を
ちょっと反抗心で着てみる。
こうなったら、待ってる間に
男の人にナンパでもされちゃえ!
「お姉さん、1人~?」
『え・・あ、はい…』
時間が止まったと思った。
だって後ろで待ってたのは
ふにゃっと笑う
愛しい彼だった。
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