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結婚するまで sex しません

第20章 離れたくない


リビングのテーブルで朝食をとる。

私が準備した朝食。

もうどちらかというと昼に近い時間。

テーブルに向かい合う。

「どうぞ。簡単なものしか出せないけど…」

「いただきます」

彼は礼儀正しく手を合わせてから、箸を取る。
お味噌汁をひとくちすする。

私はなんでもないフリしながら、その様子を盗み見る。

なんていうか…感無量?

「美味しい」

彼がニッコリ笑う。

「ホント?」

やった! すごく嬉しい。

はぁ…でもなんか…

「なんかすごい照れくさいね、これ」

雰囲気に耐え切れなくて私はしゃべる。

「うん? 何が?」

「なんか…」

新婚さんみたい…とか言えない!

私は言葉に詰まってうつむく。

「ふふ…もしかして昨日したこと思い出してる?」

「えっ」

そんなこと言われたら…それも思い出しちゃって余計恥ずかしい!

私は多分顔が赤くなる。

「ふふ、可愛い」

茶化すように彼が言う。

私はとりあえずご飯を食べる。美味しい。

「結婚したら、毎日こんなふうにご飯を食べられるのかな」

彼がボソッとつぶやく。

「……」

私は思わず彼の顔をじっと見る。

「あっ…! いや、今のはプロポーズとかじゃないですよ」

彼が焦って弁明する。

「そっか、残念。ふふっ」

「えと…将来そうなったらいいなぁというフワッとした夢です」

「えへへ、私もそう思う…ゴフッ…ゴホッゴホッ…」

浮かれすぎで、お味噌汁むせた。

「大丈夫? ふふっ…」

笑われちゃった。

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