第1章 出会い
どうしよう…。この道は確か、受験の時に通ったはずなんだけどなあ。
藁にもすがる思いで周りを見渡してみると
同じ高校の制服を着た男子高校生を発見!
「よかったあぁ(泣)」
「あの!……っっ?!」
でっか!身長どんだけあんのこの人?!首が痛い。
思わず彼を見つめてしまう。すると視線が合ってしまった。
けど、彼は何と言って話すこともない。
ただ一言、言わせてもらうと目が怖い…。
待てよ。何か忘れてる気が……。
あっ…
「えっ、えっと、烏野高校生?」
恐る恐る聞いてみると、彼ははっとして
「そうっすけど…。」
無愛想に答えてくれた。
「よかったあ。
あたし、道に迷っちゃって、烏野にどうやって行こうか、お先真っ暗な状態だったんだよ。」
と、彼に事情を話したところ、不思議そうな顔をされたので
正直引かれたと思った。