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戦国夢想(戦国無双3、戦国無双4)

第4章 伝えたいこと(毛利元就)


十五も歳の離れたここの姫様に気に入られ、共に過ごす時間が増えた。

初めは子どもの様に見ていたけれど今では私の方が彼女に夢中になってしまった。
不思議な魅力が、彼女にはある。

庭で草花と戯れる姫様は今日もとても愛らしい。

「元就、どうして草は緑色をしておるのじゃ?」

「草…?うーん…」

「花は?どうして色んな色で咲くのじゃ?誰がこの色と決めたのじゃ?」

「そうだなぁ…」


私が何でも知っていると輝元が姫様に言ったものだから、時折こうして突拍子もない疑問をぶつけてくる。

「それぞれが引き立つように…神様が決めたんじゃないかな」

「神様…?」

「うん、きっとね」

縁側に腰掛け、庭を見渡しながら納得したように姫様は笑った。

「そうか、神様が決めた色か」

私も並ぶように腰掛ける。

「じゃあ元就、わらわの色はなんじゃ?どんな色をしている?」

「様は難しいことを聞くなぁ…」


おいで、と手を広げて彼女を膝の上に乗せる。
頭を撫でると気持ち良さそうに目を閉じる。


あぁ、もう…
可愛いなぁ……


「元就は空色じゃ」

「空色?」

「広くて、温かくて、いつもわらわを包んでくれる」

驚いている私を無視して姫様は続ける。

「そんな優しい元就がわらわは好きじゃ、いつも…ありがとう」


そんな真っ直ぐに想いを伝えられたら、色んな欲が…抑えられなくなりそうだ。

堪らず、様を抱き締める。

私の心はそんなに綺麗ではないのに、君はこの澄み渡る空の様だという。

「様は…色んな色を持っているよ」

「色んな…?」

「純真無垢な真っ白な心…私にいたずらを仕掛けようとする時は黄色かな?それと」

抱き締める腕に力を込める。

「元就?」

「私の腕の中にいる時は…桃色、ってね」

「な…っ!?///」

ほら、花が咲いたように染まった。
可愛くて堪らない、私の姫様。

明日はどんな色を見せてくれるだろう?




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伝えたいこと/ケツメイシ


(元就…なぜ着物を脱がすのじゃ?)
(んー?もっと色んな色を見たくてね)
(?)



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