第8章 8日目
「あっは、反応よ。あなたいつになったらその赤面症なおるの。早く慣れなさいよ。」
んふふ、と、笑ってまたDSに視線を戻す。
慣れる日なんて来るわけがない。こうやって二宮くんに翻弄され続けるなら、私の赤面症は一生直らない。
だから、私が二宮くんに慣れるまで、ずっと一緒にいてくださいね。
『 好きなのは俺だけでしょ? 』END.
私の可愛いお馬鹿さんは大野さんを格好いいと言う。翔さんを格好いいと言う。相葉さんを格好いいと言う。潤くんを格好いいと言う。嵐のことを格好いいと言う。
「二宮くんって二度美味しいね。テレビの二宮くんと、おウチの二宮くん。」
いつものへらっとした顔で何の気もなくそう言われ、やっぱりは馬鹿なんだ、と笑ってしまった。
芸能人で、アイドルで、嵐で、ただの二宮和也で。よく「本当の自分だけを見て」なんて言うやつもいるけど、私にとっては嵐の自分だって本当の自分だ。嵐を含めての自分だ。
だから私の好きなメンバーを、嵐を誉められると嬉しくなる。そこは、は!?が一番格好いいと思うのは俺でしょ!?とか、ならないよ私。
だってあれだけ恥ずかしげもなく格好いいと言う嵐の中で、私のことになると急に恥ずかしがる。そんなことでイチイチ赤くなって、これだから馬鹿はわかりやすい、なんて実はそれがものすごく嬉しかったりする。
今で二度美味しいなら、もし私が三度美味しくなったらはどうなってしまうんだろう。私のこと、もっと好きになってくれるんだろうか。
……やめた、やっぱり馬鹿は感染する。