第8章 揺らぎ
氷室さんが私を好き??いやでもそんな事言われてないし。
けど、目の前にいる発言はどうみても私を……
うーん……
あ、そうだ!
「という訳で、聞いてきて下さい!」
劉「今日はさつきさんとデートアル。だから、無理アル。
それに、今日は氷室は生徒会だから、生徒会室アル」
生徒会室
「氷室?氷室なら学級日誌を提出に、職員室に行ったぞ」
職員室
「氷室なら、花に水やるって、裏庭に行ったぞ」
裏庭
裏庭には、誰もいない。
花が咲き乱れ、人気の無い静かな世界が広がる。
「あ!氷室さん!いた!」
氷室「その様子だと、随分走り回ったようだね」
「氷室さん忙し過ぎです!」
氷室「ははっ、sorry。…それで、何の用?」
「えっと、その……」
氷室「この間のことか?」
「っ!」
氷室「もし気付けたら、おいで」
氷室さんは、ポケットからメモ用紙とペンを取り出し、何かを書き付けた。
「……?」
私にそれを渡して、行ってしまった。