第5章 誓い(前編)
一通り周りきり外に出る。
「なぁ、このあとごはんでも..」
いいかけてマリューの方を見ると、
なにやら遠くの方に視線を向けている。
気になり、ムウも同じ方角に目をやる。
そこには教会で挙式をあげている新郎、新婦がいて、ライスシャワーを浴び、みんなから祝福されている処だった。
海の近くのチャペルなんて、なんとロマンチックなんだろう。
それを優しい眼差しで、でもどこか羨まし気に見つめるマリューがいた。
彼女だってもう28だ。
結婚を意識するにはじゅうぶんな年である。
随分と待たせちまったもんな..
それを目の当たりにしたムウは思った。
そろそろ..だよな。