第7章 神獣だって怪我をする
ドゴッ
「ぶげうっ!」
ああ……タマって
肾(禁じられた玉)じゃなくて
球(ボール)の方だったのか。
や っ て く れ た な 鬼 め
「あ!インジュウ様だ!」
「うん……うん?
あのね、ワンちゃん
僕の名前はハクタク」
「そうなの?でも
鬼灯様が淫獣(インジュウ)って」
「……っ!!」
こんの朴念仁と来たら、
僕の美しい顔面にボールを
めり込ませるだけに飽き足らず
可愛い動物に変なこと
吹き込みやがって……!
「醜いですよ、顔が」
「お前にだけは
言われたかないね!!」