第2章 過去… 【side】Fujigaya Taisuke
俺が柚莉愛と知り合って、つき合うようになってから、俺が見る限り、柚莉愛は礼儀正しく、優しくて思いやりがあり、
自分の目標に向かって一生懸命努力し続ける、女の子らしい感じの可愛い女だった。
だから俺はそんな柚莉愛を人としても尊敬していて、女としても最高の女だと思っていた。
そして俺達が付き合って3年の頃、俺は衝撃の事実を知る。
それはちょうどバレンタイン間近の頃。
俺の家に柚莉愛が撮影で使う道具を忘れていたから、俺が撮影現場に柚莉愛の忘れ物を持って行った時に起こった。
柚莉愛には撮影現場はAスタジオって聞いていたから、Aスタジオに持って行ったのに、当の柚莉愛本人はおらず、俺はちょっとトイレに行ってからまた柚莉愛に忘れ物を
渡そうとして、トイレに行こうとしていた時、女子トイレの方から柚莉愛の声がしていたから、俺はつい、側の壁に隠れて彼女達の話を聞いてしまった。