第7章 無邪気なハンジ
「ハンジっ!! こんなところで大声で言わないでよ!
それに、人を尾行して話を盗み聞きするなんて…!」
…ファーユのこぶしがプルプルと震える。
直感的にやばいと悟ったハンジはファーユをなだめようと
するが…
「ぶっ…!?」
時、すでに遅し。
本日2発目の渾身のパンチが容赦なくおそってきた。
ハンジがあまりの痛さに悶えていると…
だれかの野太い声が耳に届いた。
どちらでもない、低くかすれた声。
『えっ…?』
二人同時に顔を見上げると…
――――クローン・サンドリアが立っていた。