第9章 誘拐
只今、シンドリア上空を
ジュダルさんと二人
絨毯にのって漂っています
「あのぅ…いったい何処へいくのですか…」
「さぁな」
「…うちには帰れるのでしょうか」
「帰れねぇよ。お前今俺に拐われてるんだからな」
「ぇぇぇぇぇ…」
「もっと驚けよ!ハハハッ」
「すいません…」
…
…
…
「あの…風が気持ちいいです…ね」
「…あぁ」
…
…
…
すごく気まずいんですけど!
ジュダルさんが無口なんですけど!
「あのぅ…何か怒ってます?」
「…」
「…」
「なぁ…お前の家ってのはよ、今居たあの家か?
それとも…シンドバッドんとこか?」
まただ
この顔…
私の腕を強く掴んで見つめてくる