第14章 女王陛下に迫る決断
「私はあなたの兄二人を陥れました。あなたを女王陛下にするために。一介の執事でしかない私にできることは限られています。ですがあなたが女王になれば、あなたが私を選べば、この国をこのままの姿で守っていける」
続けたリオンの言葉で私は、彼が王子たちを脅し王位を放棄させたことを知った。そして今この国の海岸や渓谷は世界遺産への登録申請中であり、申請は通りそうだと言った。
世界遺産となればこの国は観光地とはなるものの、今のままの自然豊かな土地でいられる。
リオンなら、きっと私を立てながら、外交もうまくやってくれるだろう。