第7章 もう少しの我慢
次の日、太輔くんと朝から登校することになった。
「太輔くん、おはよう。」
「おはよう。」
「瑠奈ちゃん、手握ろう。」
「えっ・・・。」
「だって、恋人のふりするんでしょ。あと、太輔って呼んで。」
「・・たい・・すけ・・?」
なんか恥ずかしい。
「そうだよ。瑠奈!」
太輔が私の頭を撫でてきた。
学校に着くと宏光くんが来ていた。
太輔が私の耳元で小さい声で言った。
「ほら。がんばって。」
私は何をすればいいのかすぐに分かった。
「太輔!大好き。」
私はそう言って太輔の腕に私の腕を絡めた。
「瑠奈!やめろよー。」
「えー。なんでー。」
「あっ、宏光くんおはよー。」
「・・・。」
そうだよね。こんな女と話したくないよね。
「太輔、席に座ろう。」
そして、太輔は私の席に座った。
「ほら、瑠奈。おいで。」
「うん。」
私は太輔の膝の上に座った。
「瑠奈の体柔らかいね。」
太輔、なんてこと言ってるのよーー。
太輔が私の耳元で言った。