第3章 図書室の妖怪(短)
……校内……
夏目「ここが、図書室だよ」
ガラガラガラ
一通り学校中を夏目君に案内してもらった。
弧波『うわ!』
中には…妖怪がうじゃうじゃいました…
夏目「けっこういるね…」
弧波『そうだね…人があまりいないから…住み着いてるんだね』
この世には、人通りが少ない所を好む妖怪と、人通りが多い所を好む妖怪に別れている。
低級アヤカシは、人通りが少ないところを好む。
理由は様々あるけど、人間の気に負けて消えるアヤカシもいると聞いたことがある。
夏目「あまり、長居しない方がいいね…」
そう言って夏目くんは「行こう」と、そそくさと図書室を出ていってしまった。
きっと、夏目くんには辛い過去があるのだと改めてわかった気がする…。
……夏目 time……
俺は時々思い出す。
あの頃をーーー