第8章 ~辛い~
しばらく、余韻に浸ってた…………
いや、余韻から抜け出せなかった。
梨緒「どうかな?
翔くん、ピアノ上手いね。
すごい、合わせやすかったし。なんか、初めてじゃないみたい。」
って微笑む君。
俺は驚きすぎて、しばらく動けなかった。
梨緒「翔くん?」
君のその声で、俺ははっと戻ってきた。
翔「ごめん。」
梨緒「え?…………ダメだった?」
翔「あ、いや、そういう意味じゃなくて。
すごい上手かったから。
俺が足引っ張ってるなぁって思って。」
梨緒「そんなことないよ。
翔くんのピアノ、すごい合わせやすかったよ。
やっぱり、連弾って楽しいね。」
って笑顔で笑う君。
そんな顔を見て俺も笑顔になった。