第4章 ~憎しみのはじまり~
こうなったら、とことんまで利用したるわ。
総夏「なに?」
藍実「うちに…………愛ってやつを教えてや。」
総夏「………お前に愛は必要か?」
藍実「うちだって、好きでこんなんになったんちゃうっ!!
せやけど、もうなにもわからなくなったんや。
なんで、人間が愛せへんのか。」
総夏「悪いが、それは俺にも無理な相談だ。
俺も愛なんていう言葉は知らないんでね。
憎しみなら、いくらでも知ってたんだが。」
そんなことをいう総夏の目は、とても怖かった。
うちでも、驚くくらい冷たい瞳だった。
そう言い残して、総夏は立ち去っていった。
-----回想終了-----