第16章 裏の事実
みゆき 「?・・・・明菜・・・いきなり、どうしたの・・・?」
恐る恐る私がそう聞いても明菜は
明菜 「え~?だって、もう終わった関係だしっ。それにさっ、いつまでもズルズルひきずってちゃ、輝かしい青春時代が終わっちゃうじゃん!」
明菜は弾ける笑顔で私を見返した。
なんだろう?
拓センパイが何かした・・・?
何かがあったのは間違いないけど・・・
その時、
ふと涼しい風が窓から入ってきた。
いつのまにか、初夏が近づいてくる。
夏らしい心地よい風に目を細めたとき、
明菜が人知れず、口をきつく結んでいた。
その横顔は、前髪で隠され、表情は読めなかったけどー・・・
あきらかな、切なさと、悲しみを感じた。