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ふたりだけのdestiny

第1章 ファーストキス


「、今日飲み会なんだけど、行ってみない?」

「の、飲み会!?」

「そう。まぁ高校の同級で集まるからの知ってる人はいないけど」

お姉ちゃんは、可愛らしい薄いその唇をキュッとあげる。

あたし、林18歳。

周りの友達からは『林ちゃん』って呼ばれてる。

だからって名前で呼んでくれるのは家族だけ。

6歳上のお姉ちゃんは、生まれた持ったその美貌を武器に周りの男たちを虜にする。

あ、でもね!

決してプレイガールってわけじゃあないよ。

ちゃんとした恋愛のうちだから。

ん……まあでも、ちゃんとした恋愛のうちだからこそこんなお姉ちゃんでも失恋はするわけで……。

まぁ男たちからすれば、それは好都合な話みたいなんだけどね笑

あたしはと言えば…………。

お姉ちゃんとは、全く正反対の人生だ。

まず、可愛くないしモテる要素なのも何一つない。

お姉ちゃんに全部持ってかれたって感じ?

でもあたしはそんなお姉ちゃんを尊敬してるし、お姉ちゃんがモテることは、妹として誇りに思ってるから。

まあでも、あたしもお姉ちゃんみたいに、ちょっとでも可愛ければ、もう少し違う人生だったのかな……。

「うーん、あたしはいいかな」

「どうして?ステキな出逢いが待ってるかもしれないんだよ?」

「出逢いって……だってさまず、飲み会ってことはお酒の飲めないあたしが行くような場所じゃないでしょ?」

「あー、それは大丈夫よ。てか、飲み会って言っても、が想像してるのとは多分違うから」

多分て……ほんとかね……。

「出逢いなんてさ…………」

18にして、出逢いとか運命とか諦めてるあたしにそんな奇跡が起こると思う?

無理だよ、うん。

神様はあたしを見捨ててる。




でもこのあと、飲み会に行ったことであんな結末になるなんて、このときのあたしは夢にも思ってなかった。
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