第14章 作戦【二口堅治】
『にろのバカにろのアホ』
雨が降ってきた
折り畳み傘を取り出してさす
『他の女子とばっかり…妬くんだけど』
私の彼氏、二口堅治は自慢では無いけれど、いつも私に構ってくれる
お昼を一緒に食べたり部活へ一緒に言ったり
けれど、今日堅治は一回も私と話して無い
青根くんや他の女の子とずっと一緒に居た
今日は部活が休みだったので話す機会が本当に無かった
『急にそんなに冷たくされたら寂しいよ…』
二「構って欲しいのか?」
独り言に返ってきた返事
顔を見ずとも声で分かる
さ、帰ろう
二「おいおい!無視かよ!」
『何』
苛々をついぶつけてしまう
二「これは"作戦"成功だな」
『は?』
二「俺、お前が居ねーと嫌なんだよ。だから好きとか言ってるけどお前から聞いたことねーし」
『女々し「黙れ」…プッ』
二「だからお前の気持ちどうなのか知りたかったからちょっと距離置いてみた」
そっか、言ったこと無かったのか…
そりゃあ不安にもなるよね…よし
『好きだよ、堅治』
___chu
と私からキスをしてみた
堅治は耳まで赤くして
二「不意打ちはヤメロよ…///」
と言って私の手を握ってきた
二「俺、今日傘持ってねーんだよ…
まぁ、とにかく帰るぞ」
『可愛い…』
つい私は堅治に言ってはいけないNGワードを発してしまった
あ、ヤバいと思った時はすでに遅く
二「よーし、分かった俺んち来い。強制な?…つか、お前に拒否権ねぇから」
と黒い笑みを浮かべた堅治が隣に居た