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〜Mint Candy Story〜

第33章 -冬シチュ三部作①-(青峰/宮地/木吉)


ニッコリして、
わたしの両手を支えてくれる鉄平くん。


まるで今のことばは
なかったかのように…。


やっぱり‼︎


鉄平くんのバカ‼︎


鉄平くんの”可愛い”は、
”犬が可愛い”とか”猫が可愛い”と、
同じ意味だ。


「どうした、すみれ?
そんなに星空に近づきたかったか?
でも、さすがにもうすみれも
抱っこはできないしなぁ…」


…っ⁈⁈


はぁぁぁ…。


鉄平くんにとってわたしは、
犬でもなく猫でもなく…


妹…かぁ。


「星空じゃなくて…」


「ん?」


わたしはジッと真剣な眼差しで、
鉄平くんを見つめた。


少しでも…
わたしの気持ちが伝わるように。



「鉄平くんに近づきたいんだよ?」


「オレに…?」


「…うん。」


「どうしたんだ、すみれ?
すみれはオレの1番近くにいるだろ?」


鉄平くんの言う”近く”とは…
違うんだもん。


鉄平くん…なんで気付いてくれないの?


「もっともっともっと…
近くにいたいんだもん‼︎」


…ギュ。


わたしはそのまま、
鉄平くんに抱きついた。


「おい⁈すみれ?どうした?
なんかあったのか?悩みごとか?」


鉄平くんは、いつもよりは
テンパっている感じだったけど、
相変わらずマイペースというか、
わたしのことを
女のコだと思ってくれていない
ようだった。


「鉄平くん…。
わたしだって…女のコだよ?」



…チュ。



わたしはそのまま、
鉄平くんのほっぺにキスをした。


「お…おいっ⁉︎すみれ⁈⁈」


「今の…わたしのファーストキスだから‼︎
少しはわたしのこと…
犬とか猫とか妹じゃなくて…
女のコとして見てよね‼︎」


そう言ってわたしは、
ベンチからピョンと飛び降りた。


「もう帰ろっ‼︎」


「お…おい‼︎すみれ…待てって…」


わたしは鉄平くんの手を
ギュッと握って歩き出した。


覚悟してろよ〜鉄平くん‼︎


ぜーったい振り向かせるんだから‼︎



---End---




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